消化管グループについて
GI(Gastrointestinal=胃腸)グループは、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸のいわゆる消化管の疾患に対する診療、研究を行っています。この領域の患者数は多く、疾患の種類も多岐にわたり、消化管癌や炎症性腸疾患など未だ病態の解明、治療法の確立されていない疾患も多くやりがいのある領域です。
臨床(臨床研究を含む)
- 消化管癌に対する特殊光拡大内視鏡診断、早期癌に内視鏡的粘膜下層剥離術、大腸ポリープに対する内視鏡的ポリペクトミー、粘膜切除術、炎症性腸疾患に対する抗サイトカイン療法、白血球除去療法、進行癌に対する化学療法、機能性胃腸疾患に対する薬物療法などの高度な医療を行っています。
- 消化管癌の内視鏡的粘膜下層剥離術の全国多施設共同試験、進行胃癌、大腸癌に対する化学療法の多施設臨床研究などを積極的に進めています。
- 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎、腸管ベーチェット病、当院での患者数は約300例を超える)の領域では、新薬の臨床治験や厚労省班会議主導の全国多施設共同研究などに取り組んでいます。
- 小腸カプセル内視鏡、大腸カプセル内視鏡による先進的な診断法も積極的に行っています(日本カプセル内視鏡学会認定指導施設)。
- 2011-2014年に再発食道癌に対する光線力学療法の厚生労働省班会議班員として医師主導治験に参加。当治療法は2015年に保険承認されました。
- 消化管イレウスに対する新しい治療法の開発を目指した多施設共同試験を関連病院とともに行っています。
研究
消化管領域疾患に対する新しい診断、治療を目指した以下のような研究を行っています。
- 消化管癌に対する新しいバイオマーカーの探索研究
- 微小環境からみた癌進展メカニズムの解明と標的分子の探索
- 癌のエピジェネティクス機構の解明
- 癌細胞のユビキチンファミリーによる免疫チェックポイント分子の制御機構の解明
- 腫瘍溶解ウイルスによる新規消化管癌治療の開発
- 消化管の幹細胞システムの維持と制御機構の解明、再生医療への応用
- 新規光線力学療法、診断法の開発 など